選抜試験内容

選抜試験は,あなたの「想い」を社会で実現するための,意欲を総合的にはかります。

1 選抜試験で考えてほしいこと

”あなたの「想い」は社会において「誰」の「どんな」困りごとを「どうやって」解決するのだろう”

 あなたの「想い」を社会で実現するために,もしくはあなたのやりたいこと,目指すべき道を知るために必要なのは,これを考えることです。

 世の中のすべての仕事は,「誰か」の「なにか」の困りごとを「ある方法」で解決することで成り立っています。これは研究でも,まったく同じです。「知って嬉しい」という部分も含めて,すべての人が「誰か」の「なにか」の困りごとを「ある方法」で解決しています。

一例

「話し合いで意見がまとまらない人」の「伝わらない」という困りごとを「絵で表現する手法を開発」して解決する。

「サッカー選手」の「自分の能力を把握したい」という困りごとを「GPSで動きをはかって」解決する。

「言葉が通じないと困っている人」の「なかなか習得できない」という困りごとを「わかりやすい学び方を開発」して解決する。

「多くの人」の「見えるものが実態とちがう」という困りごとを「錯視が起こる仕組みを調査」して解決する。

「起業したい人」の「事業に必要なお金はいくらか知りたい」という困りごとを「会計を知る」ことで解決する。

「ドローンを室内で使いたい人」の「羽根の音がうるさく,安定して飛行しない」という困りごとを「超音波と風船」で解決する。

「多くの人の話から情報を得たい人」の「意見の共通性を知りたい」という困りごとを「文章を分析して情報を得るプログラムを開発」して解決する。

2 「想い」を実現するための役割は

 選抜試験では,あなたが得意とする役割を選んで,「誰か」の「なにか」の困りごとを「ある方法」で解決するために,仲間とともにイノベーションを起こす製品の開発と販売の計画を立てます。あなたの得意はどんなところで活かされるでしょうか。また,あなたは多様な能力をもつチームを,どうまとめていけるでしょうか。即席のチームでの協働性も問われます。

3 選抜試験内容

開発目標「夏場に涼(冷)を取る新しい冷却剤」を開発・販売しよう

あらすじ

 あなた(とチーム)は協力して,夏場に涼(冷)を取る新たな冷却剤を開発して売り出そうとしている。この冷却剤は,無機塩類が水に溶けるときに起こる冷却作用を利用したものだ。開発条件にかなう商品を開発して,あなた(とチーム)の事業計画を立てよう。

開発条件

・無機塩類を水に溶かして冷却する(コンビニの冷却剤と同じ仕組み)

・水100gを2℃以上冷やす。

・冷却時間は長いほうがよい。

・コストは低いほうがよい。

あなたの得意とする役割を選ぶ

・開発担当者  実験や提案で力を発揮できる

・企画担当者  提案やまとめで力を発揮できる

・デザイン担当者  まとめや表現で力を発揮できる

・分析担当者  実験や表現で力を発揮できる

・その他 上記に分類されない・決められない

※役割はあなたの得意分野を示し,またチーム分けを行う際の目安です。あくまでも目安ですので,役割以外も積極的に関わりましょう。広報担当者も実験に関わりますし,開発担当者もまとめを手伝います。

※無理にどれかの役割を選ぶ必要はありません。どれにも該当しない場合は,その他を選んでください。

選抜試験の流れ

当日まで

 1 自分の役割を決める

 2 選択した役割で自分の事業計画を立てて提出する

当日

 チームとしての成果の高低は評価とは関係ありません。一方,ケンカや暴言など非協力的行為があった場合は試験中止とします。

① チーム分けと説明 30分

 チーム分けは当日発表します。公平を期すため同じ学校などにならないようにチーム分けします。チーム内で協働して開発にあたってください。

② 製品開発 90分

 無機塩類を水に溶かすと温度が下がる現象を利用して冷却剤を開発します。無機塩類は複数用意されますので,検討して開発条件をもっともよく満たす商品を開発してください。

 実験用具

  無機塩,蒸留水,紙コップ,温度計,秤

 実験方法

  水を入れたコップに無機塩類を入れ,かき混ぜて下がった温度を測定する。

  ポイント

  ・開発費を計上する(使用した試薬代,水代を記録し計上)

  ・開発費と流通コスト(開発費×0.5)から売価を決める

  ・得られる結果の信頼性をどうやって証明したかも報告する

③ 結果の精査とプレゼンテーション資料作成  60分

 結果資料に必要な項目

 ・開発費     開発にかかった予算

 ・信頼性     その結果が「正しい」とするために必要だった実験回数と得られた数値,平均値

 ・性能      用いた無機塩の種類と量

 ・パッケージング どのくらいの量で売り出すのか

 ・デザイン    包装デザインとキャッチコピー

④ プレゼン 30分 2分間×10チーム 交代1分

 プレゼンテーションで必要な項目

 ・この商品は「だれ」の「どんな」困ったことを「どのように」解決する商品か。

 ・包装デザインの絵とキャッチコピー

 ・この商品の市販されている製品と違う独自の「売り」はなにか。

  例 安い,手軽,使いやすいサイズ,わかりやすいデザインなど

 ・どのような事業計画を立てるか。

  開発費,信頼性,性能,パッケージング,デザインをまとめて説明する。

⑤ 評価 40分

 自己評価(今日の振り返り)と相対評価(自分以外のチームの見習うべき点)をまとめます。